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新人研修はつらいよ!1-4「遅刻を叱る!その4」

(前回の続き)

上司は私に言いました。

「お前があんな大声出すとは思わなかった。
いや、いいもの見せてもらったよ。」

からかい半分、本音半分のような、
顔に笑みを浮かべながらそう言った後、
上司は少し真顔になって、
小さな声で私に言いました。


「お前、
あれは俺のフレーズだぞ!」


この人何を言っているだろう、と、
初めは全然分かりませんでした。


私の顔をまじまじと見つめる上司の顔を見ながら、
「ああ、そうか」
と思いつきました。


以前、新人たちが講義時間が始まっても騒いでいたとき、
上司は怒って大声を出して叱りました。

「もうあなたたちは社会人なんだ。
その自覚を持ちなさい。
遊びじゃないんだぞ!」


その上司の怒ったときの言葉を、
私はそのまま、咄嗟に使ったのでした。


でも、
俺のフレーズと言われても…。

きっと、
私が使った状況が、
より劇的だったのでしょう。

上司は少々嫉妬したのかもしれない、
と思いながら、
「すんません。
使わせていただきました」
と一言伝えますと、
上司は、満足したように、
「まあ、お前に免じて許可する!」
と、訳の分からないまま、
その場は収まりました。



その後も講義は淡々と進んでいきました。

何となく新人たちの視線がまぶしいような感じを受けながら、
妙な緊張感は続いていましたが、
不思議と、新人たちとの距離がだんだん近づいていくような気がしました。


これを機会に、
私は、新人研修の最初は、
できるだけ自分をオープンにするようになりました。


本気で怒ったときの感情が、
研修担当という、少々上から教えるという立場から、
私自身を、新人のところまで、いい意味で下ろしてくれたような気がします。


その後の研修でも感じることですが、
確かに経験はこちらのほうが勝っているかも知れませんが、
だからといって、人格も人間性もこちらのほうが勝っているとはいえない。


叱るときには叱らなければなりませんが、
そのためには、こちらのやっていることも、
相手に納得のいくことでなければならない。

何よりも、まず、自分自身が自分の弱さや強さ、
いいところ悪いところを受け入れなければ、
新人の前で偉そうに経験など語れない、
という思いがあったような気がします。

自分が弱い人間なら、
新人だって同じように、弱いところも当然あるし、
そこをこちらが受け入れて、
社会で通用するように育てる、
それが、新人研修担当の第一の役割だろう、
そう思いました。


しかし、
本当に人を育てるのは難しい。
まだまだです。

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プロフィール

Shinji

Author:Shinji
聴き方アドバイザー。なかなか自分のことを話す機会がない人たちの話を聴いていると、ある人は涙を流し、ある人は怒りだし、でも、最後にはしばらくだまって、本当の自分を受け入れだす人をみて感激します。人は皆、それぞれの小さな物語を持っていて、自分の存在意義を、人のことも自分のこともよく聴くことで気づくんだと感じています。企業で20年以上、様々な研修や人材開発に携わってます。人を育てることは、自分自身を育てることと同義だとつくづく感じております。私のつたない経験が、これから人を育成する方々に、そして、少しずつでも自分自身を受け入れながら、勇気を持って自分の人生を歩んでいきたいと思っている方々の人生に、少しでもたしになればこんなに嬉しいことは無いと思っています。薬剤師。TMA公認カウンセラー。

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